うつ病患者の生活

うつ病と診断されて9年の42歳。休職や転職を繰り返して2015年はアルバイトとして社会復帰。そんな人はこんな生活をしてるよって日記です。認知行動療法、対人関係療法、週間活動・気分記録表、メンタル・フィジカルチェック、障害年金など取り組んでいることを記録しています。

気分が上がることを見つける

上げるのは難しいらしい

先日、私が作成したメンタル・フィジカルシートを見ながら就労支援センターのスタッフさんと面談してました。テーマはどうしたら気分が上がることを見つけられるか。これ、すごく悩ましい問題です。スタッフさんも「落ちることは皆さん割りと早くに自分のパターンを見つけられるんですよ。でも上がることを見つけるのは苦労されてますね」と仰っていました。私もまさにそう!

趣味とか?

一般に気分が上がることって聞いて想像するのは好きなことをやってるときです。例えば、趣味。でもうつ病患者にとっては落ちてるときって趣味があってもそれを考えることさえ煩わしいです。

じゃあ、外でお茶するとか?どうですかね。外出する気になれませんね私は。出不精なので負担です。

そんなわけで週間活動・気分記録表を見ながら「この時上がってるね?なんで?」みたいに検証していくんですが、“昼寝”って書いてあってもある日の昼寝後は上がっているけど、別の日のは下がってる。私はインターネットの世界に興味があって(自己理解を深める20の質問(2))HTMLとかCSSとかJavaScriptとかの記事を読んだり自分でコードを書いたり、たまにIllustratorPhotoshopを触ったりしてるんですが、それをやってる時間はたぶん気分は上がっています。でも上がらないこともよくあるし、逆にやった後下がってしまうこともあります。つまり、気晴らししたいと思ってとった同じ行動でも気分が上がるときと下がるときがあるからややこしいんです

気晴らし行動にも2種類ある

気晴らししようと思っても成果が出ないことはよくあります。疲れていてそもそも気分が乗らないこともあるし。気晴らしするエネルギーすらなくて寝逃げするしか方法がない場合もしょっちゅうあります。まあでもそれは健康な人(うつでない人)にもあることなので寝てしまえばいいんです。そう、開き直って逃げることを積極的回避行動と言います。一方、開き直れないでぐずぐず逃げることを消極的回避行動と言います。例えば、仕事に追われていて家に持って帰ってきたもののやる気になれず結局ゲームやっちゃうみたいな。何かやらなきゃと思いつつも、またそれをやらなかったらもっと状況が逼迫する(精神的に追い詰められる)ことが予想できるにも関わらず別のことをやってしまうことです。引越しの荷造りやってたら懐かしい雑誌が出てきてつい見入ってしまうとかもそうかも知れません。私は消極的回避行動が多くなりがちになり、どんどん追い詰められて最後に心身が悲鳴を上げてしまいました。

で、結局どうしたら気分が上がるのか

まだ自分でも見つかりません。また特効薬もないんだろうと思います。しばらくは週間活動・気分記録表やメンタル・フィジカルシートを使ってモニタリングを続けながら見つけていくことにします。ごく最近見つけたのは就労支援センターに行くこと。辛い日もありますが、行くと他の人の話を聞けたり、逆に私の経験を「役に立った」と喜んでもらえたりして帰ってくる頃には気分が乗っています。後は無理のないような計画を立てて着実にこなして自信をつけていくことなんだろうと思います。どんなに小さなことでも「出来た!」という自信は大きな喜びです。この喜びの味を知って、喜びを得るために行動するようになれば前進だと思います。ふと思ったんですが、うつになる前だってそんな大それた気分転換法を持っていたわけではありませんでした。仕事帰りに気の合う仲間と一杯やっていくみたいなことが喜びだったりするもんです。仕事終わりの一杯のビールを楽しみに朝重い体を引きずって仕事に出かけるんだって人は大勢いるわけです。うつになってしまうとそうしてたこと自体がわからなくなってしまうんですが、それでも小さな目標を低いハードルから始めて、成功体験を増やしていくことが何よりの薬なんだと思います。そして疲れてしまったら積極的回避行動を堂々と取りましょう!とはいえ、積極的回避行動を堂々と取れないのがうつの特徴と言えるかも知れません。そんな時は思考内容記録表で認知を修正していく。その繰り返しですね。