うつ病患者の生活

うつ病と診断されて9年の42歳。休職や転職を繰り返して2015年はアルバイトとして社会復帰。そんな人はこんな生活をしてるよって日記です。認知行動療法、対人関係療法、週間活動・気分記録表、メンタル・フィジカルチェック、障害年金など取り組んでいることを記録しています。

検索ってどうやるんですか?

インターネットで検索

これは妻の友人(女性)から聞いた話です。彼女は看護師を養成する専門学校に勤めており、学生さん達の将来のこと、恋愛のこと、勉強の進め方など様々な相談を受けるチューターです。その友人からこんな話を聞きました。

ある時、勉強のことでわからないことがあり迷っているという学生の相談を受けた。彼女はそれは知識の問題だと思ったので「インターネットで検索すれば出てくると思うよ」とアドバイスしてみたという。すると「◯◯さん、検索ってどうやるんですか?」と返事が返ってきたそうです。

若者ってネット得意なんじゃないの!?

これは19、20歳の学生の話である。そしてこの学生だけたまたまネットに疎かったというわけではないという。結構ある特別な例ではないそうです。彼らはYahoo!ニュースも見るし、FacebookTwitterもLINEもやっている。むしろ四六時中スマホをいじっている印象があるらしい。だから、GoogleやYahoo!の存在を知らないわけではない。話を掘り下げていくと、検索窓に何と言葉を打ち込んだら、求めている情報が出てきそうか想像がつかないのだという。

例えば「私、最近うつっぽいな」と思ったとする。その時Googleに“うつ”と打ち込む。しかしこれでは絞り切れない。そこで“うつ 診断”とか“うつ 基準”とか複数のキーワードを打ち込んでみるとうつを判定してくれるサイトやページが紹介されるので、気になったものから片っ端からサイトを訪れてみる。このブログにたどり着いた方の中にももそんな感じで検索した方がいるのではないでしょうか。

ネットを使いこなすために必要な力とは

検索なんて特に何も意識せずにやっていたんですが、文字を打ち込む前に実はすごくたくさんの仮説を頭の中で立てているんですね。そして仮説を立てられるためには、前提としてある程度の知識がなくちゃいけない。そして調べ物をした経験も必要でしょう。世の中ってこういう仕組みなんじゃないかっていう教養みたいなものも必要かも知れません。私も障害年金の申請をするに当って、制度の仕組みやどこに申請するのかとか、必要な書類は何で、どこに行ったら貰えるのかとか調べましたが、役所のサイトの作りが独特で難儀しました。言葉だけ知っていても推測していく力やネットとはこういうものだという経験値も必要ですね。

Ask, and it will be given to you

では、知識と経験はどうやって手に入れるのでしょうか。これは「求めよ、さらば与られん:新約聖書『マタイ伝』」ではないかと思います。

FacebookTwitter、LINEをやっていても新しい情報や気付きは得られると思います。でも多くは自分と同程度の知識や経験値の友人とつながっていることが多いのではないでしょうか。私もそうです。もちろんそういう環境から流れてくる情報を拾っているだけでも知識は身につきます。ですが流し読みするにとどまらず教えてと“求める”ことで、同程度の知識や経験値を共有することで、更に知識や経験値が増すはず。検索方法がわからないという学生も、チューターに求めたことでひとつ課題を認識することに成功したのだと思います。「情報を得る」といっても受け身でいるのと求めていくのではすごい差がついてしまうのだなということを改めて感じたエピソードでした。「求める」方法って教えてくれないんですよね。どうしても自分ひとりでは解決できず、悩んで悩んで初めて気付くものなんだと思います。