うつ病患者の生活

うつ病と診断されて9年の42歳。休職や転職を繰り返して2015年はアルバイトとして社会復帰。そんな人はこんな生活をしてるよって日記です。認知行動療法、対人関係療法、週間活動・気分記録表、メンタル・フィジカルチェック、障害年金など取り組んでいることを記録しています。

毎日のちょっとしたケアが大切って話

先日に引き続き、またイチローの話です。

 ちょっとした動作のもつ力

中京大学スポーツ科学科の湯浅景元教授(身体運動学)によると、イチローのけがの少なさ、 39歳になっても高いパフォーマンスを発揮できる背景には以下のような試合途中のさりげない動作があると述べています。*1

打席に立つ前に、四股を踏むように脚を広げ、肩を交互に内側へひねる動作。
守備中も肩の筋肉をほぐす、腰をひねる動作。
ワンプレーごとに体をほぐす動作(ストレッチの効果は1~5分だそうです)。
打席に立つ前に2~3歩跳んでバットを振る動作(片足で立つとバランスを崩しやすいが、跳ぶことで重心を真ん中へ戻せる)。

四股を踏むように脚を広げ、肩を交互に内側へひねるイチロー

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打席に入る前に屈伸をするイチロー

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守備中も肩の筋肉をほぐすイチロー

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なんでイチローのウォーミングアップについて書いたか。もう少しお付き合い下さい。

回復期になったら何から始めようか?

うつに罹ってしまった人はたぶん毎日服薬していますよね?私も約5年間、ひたすら薬飲んで自宅療養していました。ただ寝て、寝て、寝ての毎日でした。急性期は休息が最も必要です。ただただリラックスすることに専念する必要があります。そして少し意欲がわくようになって、あるいはこのままではいけないなぁと思って何かしたい日が訪れると思います。じゃあ何から始めたらいいですかね?そうしたらぜひメンタル・フィジカルシートをつけてみましょう。

意欲がわいたときこそ注意(私の失敗談)

メンタル・フィジカルシートについては2013年5月に過去エントリーに書いていますので、まずは読んでみて下さい。このエントリーの中で、

シートをつける目的
どんな時に調子を崩しやすく、どんなことをしてるときに気分が上がりやすいかを分析して、調子が悪い時に気分の上がる行動をとって予防できるようになるため。

と述べています。実はこのエントリーを書いた後、大きく体調を崩してしまいました。回復するのにとても時間がかかったのです。言葉ではわかりにくいので実際に私のシートを例に挙げましょう。

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上から下にいくにつれて今に近づいています。メンタルを表す青い線とフィジカルの赤い線が離れているところがあります。体が疲れているのに、気分は好調つまり意欲が高いときに活動量が多くなってしまい、その後気分は落ちてしまいます。

うつにも毎日のケアが必要

現在(一番下の表)では青い線と赤い線は近いところをなぞっています。これはメンタルが落ちないように体のケアを意識的にやるようにしたんです(具体的な方法はコチラ)。“青い線と赤い線が離れてくるとその後に調子を崩す”という傾向は就労支援のスタッフさんが発見してくれました。毎日シートを記録するのは面倒ですが、きっと気付きがあると思います。うつの人が皆このパターンというわけではないですが、ぜひ自分の落ちるパターンと上げるためのケアを見つけてみて下さい。イチローも良いパフォーマンスを維持するために小さなケアをしているように、うつにも良い期間を維持するためにケアが必要だった、というお話でした。

*1:中日新聞2013年8月23日朝刊より